お母さまへ(2)
X様
おはようございます。熱意あるご丁寧なメールを誠にありがとうございます。Pくんは将来、小学校の教師になる、という明確な目標を持っています。
この目標を実現させるためには今、どのくらい勉強をしなければならないか、を考えなければなりません。これを「ゴールからの逆算」というふうに言います。
目標に対する覚悟が強ければ、相応の努力ができるはずです。わたしの経験上、小中学生のときから具体的な目標を持っている子供はわずかです。具体的な目標を持っていることがPくんの一番の強みです。
ただし、せっかく具体的な目標があるのに努力が不足すれば成績は伸びません。これは太陽が東から昇り西へ沈んでゆくのと同じくらい自明なことです。
今から述べることはPくんにも申しました。どういうことかと申しますと、こうです。スポーツで練習を怠れば上達はできません。勉強もスポーツと全然違いません。
勉強しなければ成績が上がるはずがありません。みんな成績を上げようと考えて歯を食いしばって懸命に努力しているのです。そういうことを申しました。
昨今、塾へ行ったり家庭教師をつけたりしている子供さんは少なくありません。厳しいことを申しますが努力してもあるいは報われないかもしれません。
しかし、努力をしなければ成績が向上しない、というのはわたしの指導の経験上、確実に言えることです。同じことを亡くなった俳優の菅原文太も言っていました。
早い時期から本気で勉強に取り組む必要があります。首都圏やここ名古屋でも中学受験というものがあるのをお母さまもご存知だと思います。
有名中学に入学するために小学生の頃から塾に入り必死に受験勉強をしている子供たちもいるのです。そういう子供たちは都会では決して珍しくありません。
したがって、お母さまが述べられたとおり今がラスト・チャンスである、と認識されているのは正しいと思います。Pくんは早く本気にならなければなりません。
つづく