ボールペン勉強法(中学受験編)
小学生を教えていると顕著(けんちょ)に見受けられるのが書いた解答の間違いが判ると、すぐに消しゴムで消したがる生徒です。
しかしながら、自分の誤った解答は残すべきです。消してはいけないのです。間違った解答は貴重な情報です。悪い点数のテストこそ捨てないで時間をかけて復習すべきです。
実力をつけるには誤った自分の解答と正解を比べてみることが大事です。そうして色々な発見をしてほしいのです。特に記述問題は正解と比べることで様々な発見があるはずです。
他の科目もそうですが特に国語の勉強では自分の解答と正解を十分、比較すべきです。この作業の繰り返しで実力がついていきます。
自分の誤答を恥ずかしく思うべきではありません。むしろ意地を張って自分の至らなさを認めない姿勢こそ恥ずかしいことだ、と思うべきです。まさに「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」なのです。
以上のように考えると筆記用具として鉛筆は適切なのか、と考えたりもします。大人の場合、重要な文書に書くときに鉛筆は使いません。
ボールペン等、簡単に文字が消えない筆記用具を使います。蓋(けだ)し、文章の改竄(かいざん)を防ぐためです。
そこで思いついたのがボールペン勉強法です。大層な名前ですが、やり方は至極(しごく)簡単です。筆記用具に鉛筆ではなくてボールペンを使う、という勉強法です。
ボールペンなら一度、文字を書くと消せません。間違った自分の解答が、はっきりと残ります。強制的に間違いを残して可視化(かしか)させるのです。
以前から構想はあったのですが、お子様の戸惑いや親御さんからのクレームなどを考えると実行するのが何となく億劫(おっくう)でためらわれました。
けれども、せっかく自分の塾を立ち上げたのですから、お子様と親御さんの両者の許可を取ったうえでボールペン勉強法を教えよう、と今は考えております。