お気軽にお問い合わせください
TEL 052-918-2779
営業時間:14:50-22:10
温かい雰囲気の教室はいいな、と思った。映画「学校」の舞台は夜間中学校だ。さまざまな生徒がいる。だが西田敏行、演じる黒井先生は生徒たちが皆、可愛いのだ。
かつて当塾へ通っていた生徒で、わたしを慕ってくれた生徒がいた。彼は他塾で教師から邪険にされた事があった。詳しくは書かないが、それが心の傷になっていた。
そして件の塾を嫌悪していた。夏の講習から当塾へ通ってくれたのだが夏場は「先生、喉が渇いた」といって飲み物をせがむのが常だった。
そこで冷蔵庫に入れてあったやかんの中のキンキンに冷えた麦茶を飲ませた。彼がごくごく喉を鳴らして麦茶を飲み終えてから授業を始めたものだ。
さような、ささやかな親切により教師と生徒の絆ができるものなのかも知れない。生徒諸君は誰であれ温かい雰囲気の許で優しく親切に教えてもらいたいのだ。
特に教師の人柄は大事だ。生徒を邪険にするような教師は見限られて当然だ。何処の世界でも本物の人間が求められている。教育業界ではなおさらである。
皆、学校で多かれ少なかれ傷ついているのだ。満身創痍(まんしんそうい)、傷だらけなのだ。それゆえ優しく包み込んでくれるような温かい教師が切望されているのだ。
黒井先生の教室は生徒諸君が切望している理想の教室だ。居心地が抜群にいいのだ。けれども現実の世界では非道いイジメが横行している。自殺する少年少女がいる。
殺伐とした現実(リアル)を生きていくためには勇気が必要だ。一生懸命、努力するための後押しが必要だ。温かい居場所が必要だ。生徒を全力で応援する教師が求められている。
多分わたしは至らぬ教師なのだろう。しかし生徒が渇いていた時にうんと冷えた麦茶を与えた事をはじめ生徒に親切にする事は塾講師として行き過ぎた行為だったのだろうか。
塾講師をしていて甚だ残念なことは退塾者を出すことだ。こちらとしては精一杯、教えているつもりだが生徒は辞めていくときは、あっさりと辞めていく。
教室で共に額に汗を滲ませながら勉強し、悩む生徒と一緒に悩む。さような西田、演じる黒井先生のような立派な教師たるべく今日も生徒に愛情を注いでいきたい。
コメント