当塾の理念
酒を飲み、ごちそうを食べながらの授業
伊藤仁斎(いとうじんさい)という人物をご存知でしょうか。江戸時代の儒学者で彼もわたしのように塾を開いて月謝で生計を立てていました。
仁斎の教える学問は大変、面白かったようです。ですから当時のあらゆる階層の人々が塾生として彼の語る授業を聞いていました。
百姓、町人、武士など身分に関係なく仁斎の授業を聞きに彼の塾に集まってきたのです。彼の授業は、しかつめらしい現代の学校の尺度などでは測れません。
塾生は酒を飲みながら、ご馳走を食べながら論語の授業を聞いた、と言われています。仁斎の授業を聞いていると何だかモノが分かってくるのですね。
人生いかに生くべきか、ということが分かってくるのです。こんなに嬉しいことはないではありませんか。人間にとって、こんなに嬉しいことはありません。
仁斎の授業には大変な魅力があったのです。昔の学問とは、そういうものだったのです。授業を聞いた塾生たちは一様に学問がこんなに面白いものだとは思わなかった、と悟らされたのです。
そして、そんなに面白いなら、わたしも参加させてもらおう、俺も参加させてもらおう、と大変、評判になったようです。当塾も子供たちが勉強の面白さに目覚めるような塾でありたい、と考えています。
目に見えない財産を手に入れよう
わたしは食べていくためのライスワークにはうんざりしていました。今後は仁斎のように確たる理想を持ってライフワークを仕事にしよう、と決意しサラリーマンを辞めて「名古屋UP国語塾」を立ち上げました。
「UP」という名前には当塾で成績UP、実力UPしてほしい、という想いを込めました。子供たちは曇りのない瞳で大人たちを真っすぐに見つめています。次世代を担う彼らに何を残してあげられるでしょうか。
お金でしょうか。家や土地でしょうか。目には見えねど大事な財産があります。教育は目に見えない財産です。虫が食べて穴があくこともなく、錆(さび)がついて腐ることもありません。教育は誰も奪えない一生モノの財産です。
愛する息子さんや娘さんを当塾に、ぜひ預けていただけないでしょうか。わたしは自分の残る生涯を子供たちの教育に全部ささげようと決意いたしました。
国語の実力を上げて成績を向上させるために持っているあらんかぎりの知識と知恵を惜しむことなく、お子さまの頭と心に注ぎ込むことをお約束いたします。
なぜ国語塾なのか?
何はなくとも国語力
なぜ、お子さまが学生のうちに国語の力を磨くことが必要なのでしょうか。そもそも入試に、なぜ国語という科目があるのでしょうか。
結論から述べましょう。それは将来お子さまが大人になったときに公私の別を問わず国語の力を要求される場面が多く出てくるからです。
例えば、この文章である読み手のお父さまやお母さまは今まさに当塾のホームページの記事を読んでおられます。そして当塾について、ここに書かれた文章により、どういう塾かの判断をするはずです。
今やなんらかのサービスを受けるに際してホームページを事前にチェックすることは当たり前になりました。そういうときに提供するサービスについて読み手の心に訴える文章を記すことができればストレスなく仕事を進められます。
昨今のインターネットの普及、発展により教育業界に限らずビジネスシーンでは、ますます文章を書いて発信する、という機会が増えるはずです。
それはとりもなおさず、ビジネスシーンで自分の考えを過不足なく読み手に伝えられる能力が、ますます求められることを意味します。
現在、フリマサイト「メルカリ」で商品を出品するときですら商品説明文を書かねばならない時代になりました。思うに商品説明文をうまく書けば有利な条件で商品を購入してもらえるはずです。
反対に下手な商品説明文では読み手の心に響かないので売れずに値段を下げざるを得なくなることもあります。ことほどさように文章はビジネスと直結しているのです。
国語力は時空を超える
さらに、なぜ学生のお子さまが今のうちから国語の力を磨く必要があるのかを観点を変えて考えてみましょう。国語の力を磨くと他の手段では簡単に手に入らない知識や知恵を得ることができます。
どういうことか?ふたつの具体例を挙げて説明しましょう。
まず、国語の力を磨くと、あたかも昔にタイムスリップをしてきたかのように、その時代の知識や知恵を吸収することができます。そんな魔法のようなことができるのか、と不思議に思われる方がおられるかも知れません。
例えば現代に生きるわたしたちが江戸時代に起きた事件をどうして知ることができるのでしょうか。それは、くだんの事件について書き遺した人がいるからです。
江戸時代に記された本があるからです。すなわち、本を読むことにより時間を超えて、その当時の知識や知恵を手に入れることができるのです。
次に、わたしたちは国語の力を磨くことにより手間と暇をかけずに海外に出かけなくても興味を持っている国について様々な深い知識を得ることができます。
国語の力を磨くことにより日本に居ながらにして外国の文化に触れることができます。言い換えますと本を読むことで海外の文化に親しむことができるのです。すなわち、読書によりわたしたちは空間も超えて、その国の知識や知恵を獲得することができるのです。
人類の巨大な知的財産が自分のモノに
以上をまとめますと、わたしたちは国語の勉強をすることにより、いわゆる時空を超えて人類の巨大な知的財産を自分のものにすることが可能になります。
わたしたちはいつでも、プラトン、仁斎、パスカル、孔子、カントなどなど挙げれば切りがないですが古今東西の賢人たちに本をとおして尋ねることができるのです。
彼らの書物を読むことで様々な問題についての大きなヒントが得られる場合もあるでしょう。そして、すでに述べたように国語の実力を養うことが大人になった将来の仕事やプライベートでも大いに役立つのです。もちろん入学試験においても圧倒的に有利な立場に立てるのは言うまでもありません。
そうであるならば、すでに新学習指導要領が導入されていて2025年から始まる大学の新課程入試の対策を講じる、という意味もふくめて今から国語の実力を高めておくことはお子さまにとって、とても切実な課題になっていることが分かるのではないでしょうか。