教師との相性(中学受験)
教師との相性というものはやはりある、と思います。これは生徒側の視点ですね。視点を教師側に変えると生徒との相性ということになります。わたしは教師ですので教師側からこの話題を記していくことにいたします。
わたしは現在、塾の仕事に専念していますが昨年の今頃は、まだ家庭教師として小学生に国語を教えていました。最後に見た生徒(以下Y君とします)との相性は、とてもよかったのを覚えています。
当時、Y君はゲームが好きな小学4年生の男の子でした。わたしの最初の授業が終わるや否や「楽しかった!」と喜んでくれました。
わたしもとても嬉しかったです。Y君は聞き分けもよかったし授業にも真面目に取り組んでいました。わたしは彼の人柄がだんだん好きになり、彼もわたしを教師として認めてくれていったように思います。
わたしはY君に一所懸命に教えました。授業準備も抜かりなく十二分にいたしました。そしてY君には国語という教科も好きになってもらえた、と思っています。
教えている教科を生徒に好きになってもらう、というのは教師にとっての重要な第一関門です。当時を振り返ると、わたしは早いうちに第一関門を突破できたと思っています。
思うに国語という科目はただ漫然(まんぜん)と教えていると、とても詰まらない科目というふうに受け止められかねない科目です。ですから他の科目以上に工夫が必要になります。
わたしは、これまで小中学生を対象に少なくない期間、国語を教えてきました。これまでのノウハウと工夫をここぞ、とばかり精一杯、用いてY君に教えました。
そういう次第でY君もわたしも楽しく勉強できました。たった十箇月の間でしたが。というのも、わたしが当時の仕事を辞めて既述のように塾を立ち上げることにしたからです。
思うに生徒に愛情を注ぐことが非常に大事なのだとY君から教えられました。いつまでもY君のお宅へ伺って教えたかったです。Y君は春から小学6年生です。ぜひ頑張ってほしいです。
Y君の家庭教師が終わって一箇月ほど経ってから連絡がありました。わたしに再び教えてほしいが何とかならないか、とY君が言っている由。お母さまからでした。誠に教師冥利に尽きます。