校門配布(2)
前回の記事のつづきです。子供たちが校門を出てくるところを挨拶をして呼び止めるのですが誰も無視はしませんし、挨拶も素直に返してくれます。何人かの子供たちとも話せました。
ある女の子は「中学受験はハードルが高いので」と言っていました。それが経済的なハードルを意味するのか、学力的なハードルを意味するのか、あるいはその両方を意味するのか。
さすがに女の子に聞き返すことはできませんでしたが意欲があっても中学受験ができない子供がいることが判りました。
ある男の子は「算数は得意だけど国語は苦手なんだ」と言っていました。「だから塾で国語を鍛える必要があるのだよ」とわたしは言いました。
その男の子は家が学校に近いことも教えてくれて家への行き方まで教えてくれましたが気持ちは、とても嬉しかったのですが防犯上、大丈夫なのかな、と少なからず心配になりました。
わたしは当塾のチラシを子供たちに渡すときに必ず「中学受験に興味はありますか」と聞いていました。そして興味がない、と言った子にはチラシは渡しませんでした。
なぜなら将来、中学受験をするつもりがないのならチラシは無駄になりますし悪くすると、そのへんに捨てられてしまうリスクもあるからです。
そういうふうに子供とコミュニケーションをとって脈がある、と感じた子供に限りチラシを渡しました。ふとチラシ配布の途中で、こちらを見ている男性教諭を認めました。その先生は声をかけてきました。
「何をしているのですか」「学校に連絡をしましたか」と聞いてきました。わたしは「塾のチラシを配っています。やはり事前に連絡をした方がいいですかね」と返しました。
幸いにもその先生は「まあ、敷地外ですからねえ」と言ってチラシ配布を容認してくれました。正直、ほっとしました。
結局、その日に配れたチラシはたったの5部でした。しかしながら、わたしはそれでいい、と思っています。ある程度、想定していたことでもあります。
闇雲に配るのは得策ではないと考えているからです。まず、平針駅の近くに中学受験に力を入れている塾があるのだな、と受験を考えている層に知ってもらうことが大事なのです。
もちろん、校門配布はこれで終わりではありません。当塾の通塾圏内の小学校にはすべていくつもりです。この校門配布で生徒が集まることを願わずにはいられません。