父の身辺整理
先週の木曜日の午前中に父が自動車で平針のわたしの住まいまで来てくれました。車に積んだ大量の本をわたしに託すためです。
そうです。父は死んだ後のことを考えて身辺整理をしているのです。先月の上旬にも同じ理由で平針に来ています。
わたしの住まいはマンションの四階にあります。それにもかかわらずエレベーターがありません。
したがって一階から四階まで重い本がぎっしり詰まった段ボール箱を手に抱えながら行ったり来たりしたのです。
父に手伝わせるわけにはいかないので全部ひとりで部屋まで搬入しました。階段を上がっている時に額に汗が滲み、膝ががくがくする寸前までいきました。
それでも父を喜ばせたかったので頑張りました。何回、階段を上り下りしたことでしょう。部屋への搬入が終わり父は自動車で実家へ帰りました。
少し休んでから部屋で段ボールに入れてある本を整理してみると、その量に圧倒されました。父は随分、多くの本を読んでいるのだなあ、と改めて思いました。
五月に来てくれた時に譲ってもらった本のなかに岩波文庫のレオン・パジェスが著した『日本切支丹宗門史』という本がありました。
何気なく手に取って少し読んでみたら一気呵成に上巻、中巻を読了するに至りました。現在は下巻を読み進めています。
父の蔵書のうちでよい本があったら読んでみたい、と思っています。そして父のような立派な人物になれるように努めたいです。
父の蔵書は、まだまだありますが古本屋にだけは引き取らせたくありません。売却したとしても二束三文にしかならないからです。
そうであるならば少しずつでもいいのでメルカリなり、ヤフオクなり、で売却した方がいいと思うのです。どうせなら父の蔵書の価値が判る人に譲りたいです。
父のような立派な信仰者になるべく今日もわたしは時間を捻出して本を読みたいと思っております。