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過日、塾生に南山中学校男子部の過去の入試に出題された記述問題を解いてもらい添削をしました。その際に気づいたことを読者諸賢と共有したい、と思います。
以下に生徒と塾長の対話という形で読者諸賢とともに国語の記述問題を解く際のヒントを考えてまいります。
塾長:君の文章を添削したが、もう少し読み手に配慮したほうがいいよ。文章は徹底的に読み手に配慮して分かりやすく書かなければならない。
生徒:配慮とは気を遣うってことだよね。先生は、よくだらだらと長い一文にしないために、こまめに句点を打て、と言っているよね。そういうことですか?
塾長:そうそう。適切な個所に句点を打つ、ということは読み手に配慮することのひとつだね。句点はこまめに打つべきだよ。添削した文章には五つ句点が打たれている。
塾長:句点を打って短い文にすることで内容が頭に入りやすくなる。分かりやすくなる。そして短い文と短い文を接続語でつなぐと論理的な文章になるのだよ。これは必然的にそうなる。
塾長:しかし、配慮はそれだけでは終わらないよ。難しい漢字は別だが原則として、できるだけ漢字を使うべきだと思うのだよ。
生徒:ええ!なんで?なんで?
塾長:漢字を使うと日本語の性質上ひらがなと相まって視覚的にメリハリができて読みやすくなるんだよ。
生徒:でも漢字が間違っていたら減点されるんじゃないの?誤った漢字を書くくらいなら、ひらがなの方がいいと思うのだけれど。
塾長:たしかに自信がない漢字はひらがなで書く方が無難かもしれない。だから「原則として」と述べたのだ。君の文章に病気が「直る」と書いてあったが正しくは「治る」だ。
生徒:間違った漢字を書いていたのかあ。その他に配慮する個所はあった?時間制限があるから読み手に気を遣うことまで頭が回らないよ。
塾長:たしかに試験には時間的な制約があり時間内に解かなければならないね。だから日頃から読み手を強く意識して訓練する必要があるんだよ。
生徒:日頃から訓練しておけば試験のときも無理なく読み手に分かりやすい文章を書くことができる、ということ?
塾長:そうそう。そのとおりだよ。質問に戻ろう。他にも配慮する個所はあったよ。例えば君の解答の中の「すごく」は、いわゆる話し言葉だよ。
塾長:テストの答案には書き言葉を使うべきだよ。「すごく」の代わりに「とても」とか「非常に」を使うべきだった。
生徒:「話し言葉」と「書き言葉」の区別があるんだね?そんな区別があるなんて全然、知らなかったよ。
塾長:まだまだ指摘しなければならない点はあるのだけれどスペースの関係上、今回はこれくらいにしようか。読み手を意識するならば長々とした文章は避けるべきだからね。
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