中学受験を考えている小学生のお子さまにお勧めする漫画とは?

毎週一回、当塾の訪問指導コースを取ってくれているご家庭の塾生に高瀬志帆作『二月の勝者』(小学館刊)を持参して二冊ずつ貸しています。

生徒は授業が終わると貪(むさぼ)るように漫画を読んでいるようです。毎週、『二月の勝者』を心待ちにしているみたいです。当方の授業も心待ちにしてくれていると嬉しいのですが。

今週『二月の勝者』を持参して終了になります。件の漫画は21巻で完結になります。生徒はとても気に入ったようで他にも中学受験を扱った漫画はないか、と訊ねてくれました。

その際に中学受験を扱った漫画はもうない、と返答いたしました。けれども、よくよく考えると良い漫画を紹介するいい機会だと思い至りました。漫画にも読むべき佳作は無数にあります。

わたしは、ずばり小中学生に中沢啓治氏が描いた『はだしのゲン』を読んでほしいと思っています。戦争の愚かしさを訴えた秀逸な作品で涙なしでは読めません。

わたしは小中学生のときに『はだしのゲン』を読まなかったこと、と大学時代にバイクの免許を取得して全国津々浦々を旅しなかったこと、を非常に悔やんでいます。

ご承知のように日本の漫画は日本のみならず世界中で読まれています。中東の某国では『宇宙戦艦ヤマト』がアニメとして放映されていて大人気だそうです。

わたしは物好きですからこれまでに少なくない漫画を読んでいます。池田理代子氏の『ベルサイユのばら』はもちろん同氏の『オルフェウスの窓』など少女漫画の名作も読んでいます。

中年のいい歳をしたおじさんが少女漫画を読んでもいいのです。少女漫画は女性が読むもの、少年漫画は男性が読むもの、という既成概念に縛られるのは甚だ遺憾(いかん)です。

老若男女の別を問わずいいものはいいのです。これぞジェンダーレスな態度ではありますまいか。いい漫画に老いも若いも男も女もないのです。

わたしは『はだしのゲン』を超える戦争漫画はもう世に出ないのではないかと思っています。わたしが知る限り天皇を公然と名指しして戦犯扱いしている漫画は『はだしのゲン』だけです。

そういう次第で塾生のために『はだしのゲン』を十分冊にしている全集を自費で購入しよう、と考えています。わたしは三分冊の全集は持っているのですが、ぶ厚すぎて読みづらいのです。

希望する塾生には『はだしのゲン』を貸し出します。そして1ページ、1ページ丁寧に読み、とくと味わってほしいのです。今後のことも考えて当塾に揃えておきたい、と思っています。

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