わたしの一番好きな季節

大学時代の夏に上高地の徳澤園をベースキャンプにして山登りをしたことがあります。

蝉が鳴く声が、わたしの一番好きな季節が始まる合図のようなものであります。わたしが一番好きな季節、それは夏であります。

青い空を見上げるだけで何だか清々(すがすが)しい気持ちになりませんか。外に出て空に入道雲を見つけるだけで無性にワクワクしませんか。

わたしは暑いのは全然、苦になりません。昨今はエアコンが至るところに普及していて暑い外から簡単に避難できるではありませんか。

もつと積極的な言い方をしましょう。涼しさを明瞭に実感することができるのは夏ならでは、です。暑い外から冷房の効いた部屋に戻った時のあのコントラストは他の季節では実感できません。

夏になると、暑い暑いと不満を口にする人たちが必ずいます。けれども、夏が暑いのは当り前です。そうであるならば、涼の取り方を工夫すればいいのです。

わたしは、一例として水風呂に入る、という方法を挙げます。しかし、わたしのこれまでの経験によれば夏であっても水風呂を話題として持ち出すと老若男女を問わず概ね嫌がられます。

そういう時、わたしは心のなかで「水風呂は日本に古来からある優れた涼の取り方なのになあ」と嘆息して浮かぬ顔になるのです。

わたしは今日も水風呂に入りながら本を読みました。風呂に入りながら本を読む、というのを聞くとわたしを変人と思う方もおられるかも知れませんね。

けれども、この妙な読書法は実は理に適っていると思います。浴槽の水に浸かっていることにより浮力が働いて読書が楽になるのであります。

浮力により快適に読書できるので本のページを繰るのが進むのであります。嘘ではありません。わたしは自分の経験を述べているのです。

水風呂での愉しい読書も、わたしの夏が一番好きな理由のうちのひとつです。最近、夏に鳴く蝉の声になんだか元気がないのが気になっています。

いよいよ来週の土曜日から夏期講習が始まります。生徒諸君が受けて良かった、というふうな夏期講習にするように努めます。思うに夏に大いに巻き返していかねばなりません。

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