中学受験国語:本文に線引きをするべきか否か
わたしは現在、中学受験の国語を中心に生徒諸君を教えています。今回の記事では国語の問題を解く際に線引きは必要か否かを記していきます。
結論から述べますと線引きは設問文にはすべきですが最初から本文に引く必要はない、というのがわたしの結論です。
初見の問題を解くとき本文を読み、設問を見るまでは本文のどこが重要な個所か分からないのが普通です。少なくとも、わたしはそうです。
設問を見て再度、本文を読むときにすでに線が引いてあると邪魔になります。悪くすると線が引いてあることで大事な部分が見つけにくくなります。
ズバリ重要な個所に線が引いてあればいいですが、それは子供には無理というものです。わたしだってさような藝当はできません。
初見の本文を読むときは無心に集中して読むことに力を注ぐべきだと思います。接続語に線を引かねば、とか色々考えると却って集中できなくなる惧(おそ)れがあります。
線引きをしながら本文を読むということは誤解を恐れずに申しますと予断を抱いて本文を読むということに他ならないと思います。
わたしは本文に線を引くな、と主張しているわけではありません。設問文を見てから答えを考える際には本文の重要な個所に線を引くべきです。
設問に答えるに際して本文のここら辺が大事だということはあると思います。問題を解くときに本文の何処を見るかは、とても大事です。
したがって本文に当たりをつけるときに線を引くなり、丸で囲むなり、という作業は当然しなくてはなりません。繰り返しますが本文に線を引くことを否定しているのではありません。
くどいかも知れませんが最初に線を引くのは設問文の方です。例えば、「適切でないものを選べ」などの設問文には必ず線を引くべきです。うっかり適切なものを選ぶ心配があるからです。
「××はどんな気持ちでしたか」という設問では「気持ち」という個所に線を引くべきです。解答は「~という気持ち」という言葉で締めくくらなければならないからです。
まとめますと設問文には線を引きましょう。本文には設問文を読んでから線を引きましょう。さらに最初に本文を読むときは何もせずに読むことに集中する方がいいと考えます。