読めて、書けて、受かる中学受験専門国語塾。
TEL 052-918-2779
営業時間:14:50-21:00
今日はぐっすり眠ることができた。今朝は未明4時前に起きた。日中、昨日の大雨で立往生を強いられた保護者から大事を取って今日はお休みしたいというメールが届いた。生徒に会えないのはちょっぴり残念だ。今日の授業はなくなった。
教師と生徒――勉強という一点で辛うじて繋ぎ止められている関係。天候ひとつで脆くも崩れ去る儚い関係だ。それでもこの小さな関係を大切にしたいと思うのだ。わたしはかつて肉体労働に従事していて、そのまま人生が終わるかと思っていた。
けれども、こうして塾を立ち上げてみると至極面白い。起業して部屋の風景が一変した。それまでは洗濯ロープが、たるむほど服が吊り下げられていた雑然とした部屋だった。今は生徒と教師が共に勉強する空間に変わった。時間が経つのがはやい。いつまでも働いていたい。
ゴミ収集をしていたとき土日が待ち遠しかった。月曜日が憂鬱だった。今なら仕事って面白い、という感覚がよく分かる。机で書きものをして奥の寝室に退いて煎餅布団で伸びをしながら生徒のことを考える――かなり幸せだ。
若い頃は教育を軽蔑していた。自分が勉強してきたことをまた伝えるだけの仕事で何だか後ろ向きに思えたのだ。それゆえ母校から横浜国立大学に合格した人がいることを知って、おお、と思ったが教育学部と聞いて鼻で笑った。
しかし、皮肉なことに今わたしは名古屋で塾を経営している。振り返ると、わたしの生涯は粒々の小金しかもらえず、結婚さえできず、炎天下で草を刈り、雪の降りしきる中、外で働いた。パンのためだった。今は子どもたちの将来を預かっている。
小学生を見ると、この子らに残されている未来が羨ましくなる。塾生も中学に入学して高校を経て大学に入学するだろう。そして社会人になって――子どもたちの背中には未来が詰まっているのだ。
わたしには大学時代にしておけばよかったふたつの後悔がある。ひとつは塾講師や家庭教師など教育関係のアルバイトだ。もうひとつはバイクの免許を取って全国津々浦々を旅することだ。生徒諸君に教えたお金でバイクツーリングに行きたかった。
大学時代は時間が湯水のごとくあったが、お金はなかった。塾経営をしている現在はお金には困っていないが時間がない。今年の夏はバイクで東海市のバイク店に商品を見に行っただけだ。その後にバッテリーが上がってしまい今は使い物にならない。ままならぬことである。
今のわたしにとって塾生にも恵まれていることが嬉しい。ある塾生は五月末の時点で国語の偏差値38.7だったのが六月末に48.7になり八月末には59.3にまで上がった。
この塾生は授業を受けて、そのままにせずに復習を十分にした結果、三箇月で国語の偏差値を20以上アップしている。こういう成績の変化を知ると思わずにやけてしまう。
こういう成績の上昇を大々的にホームページで発表したいところだが生徒に訊くと母親が嫌がるのだそうだ。わたしはその生徒の気持ちを汲んで、この話はこれ以上は記さない。何でもかでも書けばいい、というものではない。
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