天白区平針駅前にある中学受験国語専門塾の塾長雑感(31)

●大事な時季のマスク
十一月四日の夜にこの文章を記している。そろそろエアコンで少し暖房モードにしてもいいくらいだ。教室から扇風機はとうにのけてある。加湿器が壊れてしまったので新調する必要がある。季節の変わり目で体調を崩している塾生もいる。

わたしも対岸の火事というふうには見ていられない。受験生にとって大事なこの時季に体調を崩せば授業に障る。当塾では受験生はむろん塾生にはマスクを着用するように声をかけている。

●残りの人生で何を読むべきか
わたしは自分に残された人生が長くないことを自覚したい。残りの人生で詰まらぬ本を読みたくない。流行の本は碌な物がない。ひたすらに古典を読もうと考えている。塾の仕事の参考になる本は別として。

もう老眼が進んでいる。老眼鏡をかけねばよく読めない。アウグスティヌスの『告白』を読んでいる途中だが夏以前からページが進んでいない。妙な言い方になるが、あれは子どものように虚心に単純な心にならねば読めない本だと思う。そういう意味で難解な古典なのだ。

●読み書きばかり
国語専門塾を営んでいると、文章を読み、書くことから逃れられない。気晴らしに、ちょっと他の科目もやってみようか、という具合にはいかないのだ。これは授業に限らず塾の宣伝にも当てはまる。この文章だってそうだ。正直に記すと、時々、読み書きに飽き飽きすることもある。

過去問や問題を教える前提として本文を読み、設問を解かねばならない。書く方もアイデアが浮かべば執筆できるが、いつでもアイデアが浮かぶとは限らない。ままならぬことである。そういうことを考慮すると作家というのは偉いな、とも思う。

●『塾長エッセイ』第四弾の編集
十一月に入ってから本を編んでいる。我が塾の中学受験国語ブログの記事を集めて作っている。AIにも論評させ、推敲を重ねた文章を収録している。我が塾のいわゆる紙爆弾である。『塾長エッセイ』としては第四弾である。

今回は趣向を変えて勉強法の本にするために、その手の作品に限って収録した。ゆうに百頁は超えるだろう。中身はすべてAIにチェックさせたが、すぐには上梓せずに十分な時間をかけて完成させるつもりだ。

●ベスパの試乗
晩秋の晴日、春日井市にあるバイク店に行ってイタリアの名車であるベスパに試乗してきた。試乗したのは同ブランドの180ccのスクーターであった。しかし、わたしが普段、乗っている150ccのスクーターの方が乗り味がいい。

わたしはベスパにピンとこなかった。たしかに車格は小ぶりだったのでベスパの300ccにはまだ魅力を感じている。BMWの400ccスクーターはバイク自体が馬鹿でかい。値段はベスパの方が張るが買うとしたらベスパの300ccだ。大型バイクもいいが老後の愉しみに取っておくのでもいい。

●This Is Not America
かつてデビッドボウイがこれはアメリカではない、と歌ったが今がまさにそうではないか。いつの間にかアメリカはおかしくなっていった。少年時代、アメリカはわたしが憧れた国のひとつだった。行ってみたかった。映画の『スーパーマン』やドラマの『ファミリータイズ』をよく視聴したものだ。国際結婚も悪くないな、なんて僭越にも考えていた。

母教会にアメリカ人がやってきて交流をしたこともある。少年時代のいい思い出だ。今はかつての古き良きアメリカはなくなっている。大学時代に落合信彦の本にかぶれてチャンピオンファイトで立派な体躯のならず者を打ちのめしてやろうか、などとのぼせ上がっていた。今はアメリカに行こうとは思わない。

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